第二回 世界で働く日本人PTの座談会セミナーレポート Vol.1〜なぜ海外で働こうと思ったのか〜


2回目となる世界で働く日本人の理学療法士(以下PT)のオンライン座談会を開催いたしました。

さまざまな企業がグローバル化していく中で、日本人PTの働き方などを考えるキッカケになればと思っています。

今後は、一つの国を深掘りしたお話や、他の国で活躍されているPT、世界で働いている女性だけの座談会、世界で学んでいる学生さんと日本の学生さんとの座談会など。

海外で働く日本人PTシリーズは増やしてていきたいと思っていますので、お楽しみにしてください。

また世界で働く日本人PTの専用ページがあります。
過去の座談会内容や、演者達のプロフィール、演者同士のインタビューなどが掲載されています。

詳細は下記のページからご覧下さい。

世界で働く日本人PTの専用ページへ

世界働く日本人PTのFacebookグループページ

前回の座談会を見てない方はこちらで確認することが出来ます。

発案者:岩本ドクターの紹介

今回も座談会の発案者である岩本Drの紹介文です。座談会では司会を行なってくれました。

岩本 航

江戸川病院      スポーツ医学科部長
株式会社encounter  代表

岩本Drの自己紹介

「大阪出身でスポーツ専門の整形外科医です。株式会社encounter も立ち上げており、スポーツとゆかりのある人とを繋ぐ事も行なっています。

勤務している江戸川病院では、整形外科とPT達とチームを組んでスポーツ選手をサポートしています。

株式会社encounter ではスポーツに関わる 医師やPTや スポーツ に関わる業者などを繋ぐサポートをしているまた、様々なスポーツに関わるセミナーを行なっています。」

演者の紹介

今回、集まった世界で働くPTのスピーカーの皆さんです。

詳しい各演者の自己紹介はこちら

*ドイツの藤原先生のみ、医師からの参加をして頂いています

*堀田PTは今回は参加されていません。

座談会ができたきっかけ

カナダのPTの菊地がランニングクリニックを日本でする機会を、岩本先生が運営するエンカウンターに相談しました。

そこで岩本先生が世界で働くPTがいる事に興味を持ち、繋がりから堀田PTを紹介してもらい、堀田PTが世界中のPTに声をかけ実現可能となりました。

新しい試み

Twitter でのハッシュタグにる質問コーナーを設けました。

なかなか時間の都合上、すべての質問に答えられないのでリアルタイムでも質問に答える時間を設けていました。

座談会内容

第1部と第2部に分けて各演者の皆さんにはお話頂来ました。

今回は第一部でのお話をご覧いただきます。

第一部 なぜ海外(その国)で働こうと思ったのですか。

菊池PT  カナダ

私は現在ランニングクリニックでランニングに関しての怪我の予防のコースを日本に伝えるお仕事と、コロナジェネラルホスピタルというところで働いています。

なぜ海外行こうと思ったのか

まず最初すぐに海外で働こうとは全く思ってませんでした。
大学まで実際プロのサッカー選手になることを目指してやって、海外っていうよりはもう日本で働こうと思っていました。

大学の時に、サッカーのプロになっていくのもちょっと成功するの難しいということがり、その時に兄から「英語を勉強すればいいんじゃない」とアドバイスをもらい、とりあえず英語で1年間イギリスに留学することを20歳の時に決めました。

英語を勉強するなら英会話じゃなく、1年留学してみようということで行きました。
ただその時まで全く英語はゼロです。本当は苦手。

留学の経験から視野が広がり、色々な所を見てみたいなというのもありまして、大学卒業後は外資系の人材紹介会社で3年間働きました。

しかし、やっぱり毎日がちょっと自分の好きなこと興味があることではありませんでした。
やっぱり辛いしもう少し自分の自信を持ってるようなこと興味があることを将来的にやってきたいっていうことを当時は思っていました。

その時に今の妻となるカナダの女性からフィジオはどうだと提案されたのが理学療法士になろうとしたきっかけでもあります。

なぜカナダなのか

当時はフィジオも知らなかった。
サッカーに興味のある、人の体に興味がありました。

そこから調べていくうちにフィジオに興味を持ち、日本と海外のフィジオを調べ、挑戦するなら大学院を目指して海外でやってみようと思いました。

調べていくうちにオーストラリアかカナダを決めかねてた。
その時に不況だったために、オーストラリアでは当時今の妻と二人で仕事を探すよりも、妻の故郷でもあるカナダの方が安心なのでそちらを選びました。

カナダで働くために準備した事っていうのは本当にカナダでフィジオの大学院があるのかという情報収集と、資金面。
資金はもちろん集めたんですけどもすぐなくなっちゃいました。

カナダではすぐに働くことが難しかったため、まずはパーソナルトレーナーの資格を取って働いたんですが、給料も良くなく。
なかなか大変な時期でした。

カナダに来てからも情報を集めたりいろいろ手探りでやってここま来ましたね。

パーソナルトレーナーは3ヶ月のコースをとってテストを受けました。最終、筆記と実技があるんですけどそれをパスすれば取れます。
僕はだいたい6ヶ月かかりました。。

実際、クライアントを見つけるまでが大変で、初めは収入も少なくて6ヶ月ほどで給料がちゃんともらえるようになった。

カナダはバンクーバーは結構アジア系の方が結構多いしてそれだったらなんとかできるんじゃないかという思いもあったので選びました。

日本人の学生や、現職者でカナダで働くには

日本理学療法士でもうすでに働いている方であれば理学療法士の資格変更をすることは可能だと思います。

実際にまずその理学療法士の資格をカナディアンアライアンスっていうところの団体があるんですけど、そこに自分の資格を送ってもらえばそれが国家試験を受けていいかどうかっていう認定がもらえるので、それ認定がもらえれば後はもう国家試験をパスさえすればあの理学療法士になれます。

学生さんですと、大学院に入らないとその国家試験を受ける資格がもらえないので難しいかと。 

国家試験では筆記と実技、特に実技で英語力を求められる。その為、高い英語力が必要になります。

資格があれば、学生でも実務がなくても受け入れてもらえる。

国家試験に関しては、特に実技が大変で16ステーションといって16名の患者さんに対してのケアの実技テストが行われる。

高田PT アメリカ

なぜ海外で、アメリカで働こうと思ったのか

私の場合はPTになりたかったのでアメリカに来たというパターンなんです

小さい頃から菊地さんと一緒でスポーツが好きでいろいろスポーツをしてきました。
スポーツで生きていこうと思った時期があって高校卒業してからもスポーツで頑張ってたのですが、怪我とか故障でなかなか思うようにできない時期があって。

その中でサポート役になろうと思ったのがきっかけでしたね。

アメリカの選んだ理由っていうのは、当時90年だったのですがそのときに理学療法士になりたいと思ったので、この頃スポーツリハビリとかスポーツトレーニングの分野で日本で色々リサーチをしててその一番進んでるなと思ったのがアメリカだった。

アメリカにしようとおもったのは英語圏以外は考えられなかったのですが、英語の実力は高校卒業レベルの英語しかありませんでいた。

今も日本で活躍されているATC(アスレチックトレーナー)がアメリカ帰りが多い。アメリカのメジャーリーグバスケットボールとかで NFL とかでトレーナーをされていて、日本に帰ってきて活躍されている方が沢山居ます

当時からスポーツのサポートは進んでいる結構進んでるなと思ったんですね。

アメリカへは留学という形で渡米

高校を卒業してその後、25歳まで日本で色々なスポーツをやって働いていました。その後、アメリカに留学したんですけれどもその時は26歳で人よりは遅かったと思います。

アメリカ留学に関して準備したことは、お金の面は奨学金でサポートを受けた。留学中もアルバイトしながら大学の構内ではアルバイトができるので何とかそういうところ資金面を工面した。

留学についてのリサーチは当時はネットもなく、書店の本などで調べた。

学校選びに関しては3万人4万人規模の学校になってちょっと怖かったので、ちょっと中規模の大学でさらにアスレチックトレーナーとフィジカルセラピーの科目を持っている大学っていうことで絞って入って選んだ形です。。

受験はTOEFLがメインになります。
TOEFLがクリアしていれば入学出来ますが、かなり難しく私もかなり勉強しました。そこで入学基準に満たないと、入学出来ません。

また、成績表を英文に直してもらってそれ提出し、その結果も判断材料になります。

宮本PT オーストラリア

オーストラリアではプライベートクリニックで働いている。

なぜ海外、オーストラリアで働くことになったのか

当初は語学留学の目的で高校生の時にオーストラリアに来ました。
家族の知人がオーストラリアにも多くいたことも理由の一つです。

スポーツが好きで、スポーツに興味があるならフィジオになればと勧めらたのがフィジオを選択したキッカケです。

オーストラリアで理学療法士になるために必要なこと

日本でオーストラリアで働きたいと思っている人に伝えたいことは、語学力と資金が絶対的に必要になります。

大学に入る為にも高い英語力は必要で、インターナショナルスチューデントは普通の国内の学生よりも4倍のコストがかかる。

実際の学費は1年目は150万円程度ですが、最終学年では1学期だけで200万円もの学費が必要になります。

大学は卒業するだけでPTの資格は取得でき、国家試験はありません。

就学中はインターンやアルバイトはできるの?

昔はフィジオアシスタントという制度があったが、今はその制度が廃止されています。
病院やクリニックでだったらボランテイアだったら可能ですが仕事は出来ません。

オーストラリアで働く為に

学生としてはオーストラリアの大学に行くには、どの大学も高い授業料を払わないといけない。

資格取得者は、まずは語学の証明が必要。IELTS(アイエルツ)というテストで9点中7点以上というスコアが必要です。それに加えて、PTの書き換えの試験に合格する必要があります。

筆記だけでなく、実技の試験もあるのもハードルが高い。

オーストラリアで免許の書き換えをした人は一人だけ知っているが非常に稀なケースです。

資金はかかるが学生からオーストラリアに移った方が文化にも慣れる意味でもその方が良いのではないか。

藤原Dr ドイツ

リハビリの専門医課程の研修医として働く傍ら、日本人人がドイツで初めて立ち上げた「FC BASARA MAINZ」というサッカーチームのチームドクターとしてサポートしています。

病床が300、整形外科が100床 PT7、8人、PTとは別にマッサージセラピストが5人ほど。

なぜ海外で働こうと思ったのか

高校、大学アメフトをしていました。
その時に怪我をしてこれからどうしようかなと思って考えて。それからスポーツドクタースポーツドクターになろうと思いました。

アメフトを引退した際にあヨーロッパに行った時、ヨーロッパの人たちは自分たちの自分たちの仕事に誇りを持ち生き生きと働いていた。

そこで働くなら海外にしようって言ってて気づいたらブルガリアという小国に医学部留学して気づいたらドイツにいました。

ブルガリアの PT の学校は英語で教育を受けることができない。全てブルガリア語になるので僕はオススメはしません。

私の場合は、ブルガリアの大学は留学生を呼ぶために英語コースがあるんですが、6年のうち、1・2年半英語で勉強してたんですけど、3年生からブルガリア語のコースに完全にスイッチして。

日本人として初めてブルガリアで医師免許を取得しました。

ブルガリアでは英語で勉強できるところが多いのですが、宮本さんと一緒ですごいお金が高い。

私も途中でお金が尽きて学校に授業料を交渉したりもしました。

途中で英語コースからブルガリアコースにしました。

そしては学費は日本の国立以下ですね。
英語コースは初年度と2年も60万円ぐらい払ってて、ブルガリア語コースに変えてからは45万円まで下がりました。

でも途中でお金が尽きたんでちょっと学費を下げてくれたら特例で下げてもらって。

初年度が60万円から最終25万ほどまで下げてもらいました。

なぜドイツで働こうとおもったのか

ドイツに渡ったのは2013年で、ソロ頃ドイツで医師不足が問題になっていました。
そこで、外国人医師の受け入れに寛容になり、チャンスがあると思って渡ったのがきっかけです。

また同時期、ドイツで初めて日本人が立ち上げたサッカーチーム「FC BASARA MAINZ」が立ち上がり、そこならチームドクターとして関われるのではないかと思ったのも理由の一つです。

そのサッカーチームは、サッカー日本代表の岡崎慎司選手がチームの立ち上げとチームアドバイザーとして関わっています。

またチームでは、現在フィジオ兼トレーナーを募集しています。
将来、長期でドイツでPTとして働く人が望ましく、ドイツでは免許の書き換えも可能です。。

完全にドイツに移住する場合は、PT免許取得後に行くのがオススメ。

ドイツで書き換えは知る限り、座談会のメンバーでもある森本さんしか知りません。

他の方は、ドイツの大学で免許を取るケースが多く、現在も日本人3人の方が一から学校に通ってます。

ドイツで働く為にオススメなこと

日本の学校に通ってて、将来的にドイツで働きたいという場合は夏休みとかで語学留学だけでもして、ちょっとずつ書き換えのの準備を進めることをオススメします。

一ヶ月から語学留学が出来るので、その制度を利用して行うといいと思います。

第二部へ続く

第二部では、海外で付きまとう悩みの語学に関して具体的な学習法なども含め、教えてもらいます。

執筆者

増田勇樹
MSD LABO Co.,Ltd
代表取締役

【資格】
理学療法士
健康経営アドバイザー
ルーシーダットンインストラクター

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