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学習机の選び方

【コラム】お子さまの学習机の選びかた。

就学前のお子さまがいらっしゃるご家庭では、学習机の購入を検討されている方が多くいらっしゃると思います。けれど実際に購入のタイミングや、勉強のスタイル、予算など、よくわからない点が多く、どんな学習机を選べばよいのか迷うこともあるのではないでしょうか。最近の学習机は、ご両親がお使いになっていた時と比べ機能性、素材、デザイン共に進化し、選択肢が広がっています。

今回はこれらの「わからない」に着目してみました。お子さまの学習机の購入のご参考にしてみて下さい。

学習机のタイプ

学習机には用途や目的に応じて、希望に沿った商品を提供できるように、いろいろな種類が用意されています。 
机の前に棚がついていて、レイアウトを変えることのできる「可変型デスク」から、ベッドに机がセットされた「ベッド付きデスク」、また家族で一緒に使用できる「ツインデスク」などさまざまなアイテムがあります。 
学習机の購入を検討している方の中には、リビング学習をさせたいというご家庭もあり、リビングに置くことができるコンパクトサイズを選択する方もいます。 
理想的な学習をお子さまにさせるためにも、学習机の特徴を理解した上で、お部屋のイメージやレイアウトをよく考え、最適なアイテムをお選びください。

お子さまのやる気をアップ!

お子様に最適な学習空間を提供しようと学習机の購入を検討するご家庭がある一方、最近では家族と同じ部屋で勉強を促すことができるとして、リビングやダイニングで勉強させるご家庭も増え、「学習机は必要ない」という声もあります。 
ご家庭ごとに様々な思いがあるかと思いますが、実は学習机の存在が子ども達に意味するものは、単なる「勉強する場所」というだけではありません。 
学習机は、お子さまが初めて与えられた「自分の城」であり、お子さま自身が成長していく環境そのものでもあります。 
自分の持ちものを自分で考えて「収納」したり、絵やお手紙を書いたりと、初めて自分で考えて管理できる空間(自分の城)が学習机となります。 
このようにお子さまの意欲を向上させることにも繋がるため、学習机を与えることで学力向上の効果が期待できるのも魅力のひとつです。

学習机の選び方5つのポイント

多種多様な学習机があるなか、何を選択すれば良いのか迷ってしまう方もいるでしょう。 
そんな方のために、学習机の選び方を6つ紹介していくので、参考にしてみてください。

①デザイン

子ども部屋に置く場合もリビングなどに置く場合でも、学習机のデザインを意識してみてください。 
お子様の意見が最優先され、ついついかわいらしいデザインのものを選んでしまいがちです。しかし、長く使うのであれば、シンプルなものを選ぶのをおすすめします。 
シンプルなデザインのものは飽きがこず、中高生になっても長くお使いいただけます。 
長く使用したい学習机を選ぶ際は、できるだけシンプルなデザインを意識してみてください。

②天板のサイズ

天板のサイズを検討することは、とても大切です。 
天板のサイズによって、勉強や作業のしやすさが異なります。基本は、ゆとりのある天板サイズを検討しておきましょう。 
勉強に適した天板サイズは、本やノートなどの必要な勉強道具を十分に広げられるスペースが確保できるサイズです。 
天板の奥行や間口が狭い机を選ぶと、勉強に必要なノートや教科書などを開いたり閉じたりして使うことになり、効率が悪くなります。 

一般的な学習机は、幅100×奥行60cmくらいの物が多くなっています。 
幅100×奥行60cmであれば、ノートや教科書を広げても少し余裕のあるサイズとなっています。 
ただし、リビングに学習机を置く場合、幅が広くて奥行きを抑えたコンパクトな学習机をおすすめします。 
この場合のサイズは、幅100以下×奥行き50cm以下くらいを目安です。

また、受験勉強などよりしっかりした学習が行える机を選ぶ場合は、一般的なものより、幅が広く奥行きのあるサイズ感の学習机がおすすめです。 
幅120×奥行60cmくらいを目安にしてみてください。 
これくらいの大きさであれば、デスクトップパソコンも置けますので、長く活用することができます。

③机と椅子の高さ

学習机を選ぶ上で、正しい姿勢で勉強できるように、机と椅子の高さのバランスはとても重要になってきます。 
正しい姿勢で勉強するには、椅子に深く腰掛けても、手が届く状態で膝と肘が90°になるような学習机の高さのバランスがベストです。

学習机は、高さが約 70cmの固定タイプが主流です。大人用デスクの高さと同じです。なので、お子さまの成長にあわせた高さ調節は椅子でするようになります。座面高さが2〜3段階で調節可能かつ足置きを取り外せるものがおすすめです。足がしっかりと足置きもしくは床につくことは、集中力を保つ為にとても重要です。このように、低学年時は座面を高くし固定し、成長するにつれて下げ、足置きを外して使用していきます。

④片付け上手になる効率のよい収納

収納についても検討してみてください。机の上に、色々なものが出しっぱなし。これでは、せっかくの学習机も、ただの「もの置き」になってしまいます。かんたんきれいに収納できる収納家具があることで、お子さま自身の「整理収納スキル」もあがります。必要なものが必要な時にスムーズにとりだせれば、勉強も集中して取り組めるでしょう。

棚収納

低学年時には、主に教科書やノートやプリントが収納対象ですが、中高生になると辞書や参考書など更に多くの書籍類の収納が必要となります。本棚タイプのものは、収納量にゆとりがあり且つ取り外せるものがおすすめです。デスクの上に設置するタイプだけではなく、デスクとは別に最適な本棚を準備するのもおすすめです。

引き出し収納

文具や小物から、どれくらいの引き出しの数や深さが必要なのか、事前に検討しておくことも大切になります。 
引き出しを選ぶ際は、引き出しやすくスムーズに可動し、安全でしっかりとした作りのものをお選びください。 
また、引き出しがワゴン式になっているものを選ぶと、体が大きくなったときに机の横に動かして使えますので脚元が広く使えますのでおすすめです。 

⑤机の材で比べてみる

机に仕様されている材料も、最適なものをお選び下さい。 
学習机で使用されている材は、「無垢材(ハギ材)」や「突板(つきいた)」、「プリント化粧板」が一般的になります。 
木材によっても特徴が異なるので、学習机を選ぶ上で事前にそれぞれの違いについてご一読ください。

無垢材(ハギ材)

無垢材(ハギ材)は、ある程度の幅の無垢板を接ぎ合わせて 1枚の板にしたものです。高級家具では、 一枚の板をそのまま使用した一枚板仕様の天板もあります。
無垢材は、天然木ならではの木目や手触りが魅力で木のあたたかみが特徴です。 無垢材家具の特徴は、素材が純粋に「木」そのものなので、長く使っていけばいくほど、木に風合いが出てきます。経年変化によって生まれる味わいを楽しみながら、長年美しく使い続けることが可能です。

突板(つきいた)

突板(つきいた)とは、天然木を 0.2mm程度に薄く切り、 MDF(繊維板)やパーティクルボードなどの合成合板の心材の表面に張り付けたもののことをいいます。見た様子は木でありながら、無垢材よりも安価になります。 また、無垢材よりも軽くて変形に強いのが突板の特徴です。ただし、表面に木のシートが張ってあるだけですので、傷や穴があくと内部のベニヤや心材が見えてきてしまい、補修ががききません。

プリント化粧合板

プリント化粧合板とは、表面に木目などを印刷した紙を、2~3mm厚の薄い合板に貼って仕上げた板材です。 リーズナブルで様々なデザインがあるのが魅力です。ただし、粘着性の高いテープなどで化粧紙がはがれる場合もあるため、扱いには注意が必要です。

メラミン化粧板

メラミン化粧板とは樹脂を浸透させた紙を何層も重ね合わせた薄い板のことです。板の厚さは約1mm。そこに木目や色柄をプリントし、芯材に貼り付けることでテーブル天板として仕上げています。メラミン化粧板は表面が硬質でキズや水分・熱に強く、頑丈でありながら加工しやすいという特徴を持ちます。キッチンカウンターの天板や、業務用テーブルの天板などに使用されています。

木材の種類

学習机によく使われる木材を5つご紹介します。木材の種類と特徴についてまとめたこちらのページもぜひご覧ください。

ナラ材

ナラ材は、非常に重くて堅い木材です。木目が美しく重厚感があり非常に硬いので高級家具に使用されることが多い素材です。別名「ミズナラ」と言われており、板目(いため)で取ると伸びやかで力強い印象があります。また、柾目(まさめ)で取ると「虎斑(とらふ)」と言われている虎のような模様が人気です。

アルダー材

アルダー材は北米中心に産出される広葉樹です。木目や節が目立たない美しい木材です。柔らかい木であることから加工がしやすく、家具材として多く使われています。優しい印象があり、経年変化によってその色合いが変わっていくので、使い続けるほど味が出てきます。

バーチ材(カバ材)

バーチ材は、きめ細かな素材で美しい節があり、ほどよい硬さを持つ木材です。加工性が良く反りなどのトラブルも少ない素材と言われています。
色味は木の中心と外側で色味が違います。 中心部分は、赤身と呼ばれる赤茶褐色で、端に近い部分では白っぽい色味をしています。

タモ材

綺麗な木目が均一になっているので、上品で美しい見た目をしています。タモ材と共に人気の木材で、ナチュラルテイストをお好みの方におすすめです。

ビーチ材(ブナ材)

ハンス・ウェグナーのYチェアの素材としても有名な木材です。木目はきめ細かく粘りがあり、曲木に適しています。椅子の背や脚などに多く使われます

ラバーウッド材(ゴム)

東南アジア等でゴムの樹液を絞った後に使用される木材です。手触りが良くて滑らかで柔らかいのが特徴で、穏やかな印象です。反りや割れには強い性質をもっていますが、物を落としたり、ぶつけてしまうと傷がつくことがあるので注意が必要になります。

ウォールナット材

非常に硬く、木目が美しい高級木材です。高価なため、突板(つきいた)として使用されることが多いです。また、乾燥による変形や収縮、反りなどの狂いがウォールナット材はほとんどなく、触り心地が良いのも魅力のひとつです。

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